スティーブン・ジェイ・グールド死去


断続平衡説の提唱者であり僕の愛読書「ワンダフル・ライフ」の著者スティーブン・ジェイ・グールド教授(古生物学)が2001.5.20に他界した。
この人の物の考え方にはかなり影響を受けた。まず、明らかにされているデータのみを使っての推論の仕方。さらに導き出される仮説から想像力を膨らませての世界観の構築方法等々。
「ワンダフル・ライフ」中に登場するカンブリア期の生物達に関しては彼の著作後の研究、発見によって新事実が必ずしも彼の推論通りではなかったものも有ったがその事よりも彼が構築した世界観は希望に満ち満ちたもので有ったし、人類自体の客観的な有り様に関する考え方は宗教を越えて僕に神への感謝の気持ちで一杯にさせてくれた。なんだか変な話だが学術書によって生きるエネルギーを与えられるなんてめったに無いことだと思う。

教授、有難う。さようなら。

参考図書
ワンダフル・ライフ―バージェス頁岩と生物進化の物語/スティーブン・ジェイ・グールド
「利己的な遺伝子」/リチャード・ドーキンス
ダーウィン以来―進化論への招待/スティーヴン・ジェイ グールド


スティーブン・ジェイ・グールドの本