コントラバス弦


長らくスピロコアを使ってきた。一時、ピラストロを張った事も有った。その時は音色に変なこだわりがあり結局スピロコアに戻してしまったのだが、この3月の宇田川妙チャンのレコーディングの時にダダリオのハイブリッド弦に替えてみたらこれが大当たり。ボウがスピロコアよりも弾きやすいのはハイブリッドだから当たり前として、それよりもピチカートの時の音の立ち上がり立下りが最適だ。なんか、丸くポンとなってくれる。結局アコースティックの楽器ってのはこう言うのが普通なんだろうか?スピロコアの「ブーン」と言う出音は輪郭が出てそうで出ないと言うか、中域の輪郭は有るのだが低域の輪郭は無い。いやいや、無いんじゃなくて音が伸びすぎてタッチでコントロールしなければならない。これってソロするには良いかもしれないが肝心のベースラインには余計な労力が要る。あれれ、へんな結論になってきたな。つまり、エレベで言えばプレシジョンベースは勝手に言い音出てくれるけどジャズベは積極的にコントロールが必要。逆を言えば音色のバリエーションが多いって事か?まあ、ジャコなんかはその辺の帝王なわけやけど、僕の場合アトランシアのエレベでその辺の事は完全に満足しているから、コントラバスではそんな事を考えないと言うか、楽なほうがイイヤ。なーんて。でも結局そう言うことなんヤナ。きっと。そうそう、スラップするにはこのダダリオのハイブリッドはいいぞー。なかなか。梶谷君もエエ音出してこの弦弾いてる。よしよし、何もかもOKじゃ。いやいや、待てよ、もしかしてあの高価なガッド弦っちゅーのはもっと最適か?もしかして?いやいや、コントラバスにそこまで金をかけるべきかどうか?うーん。コントラバスで得られる収入は結構大きいから、一度考えてみてもいいかな。

2003.4



追記:
この後随分と色々な弦を使い結局ダダリオは却下。その後の事情については追って記述。
2020.5.4