2003-12-14日曜PM1:30 | |
今日は日曜日。下の娘と小旅行に行って来ました。十代からの親友が死に、何となく現実から離れたかったからかな?まぁ、それはおいておいて、とても面白い小旅行でした。 | |
旧摂丹街道 | |
今、池田から止々呂美へは国道423号線が余野川に沿って抜けていますが、その昔は五月山の北斜面、旧摂丹街道を通って人々は行き来していました。京都から大阪へ抜ける北街道。色々な人が色々な事情でここを行き来した事でしょう。例えば戦国武将たち、色々な記録に残っています。そして止々呂美ゆかりのお話としては豊楽寺の観音様。この街道を通って池田の西光寺へと三度旅立つのです。そんな古い街道を止々呂美から久安寺まで行って見ます。バスだと国道423号線で久安寺、止々呂美間はわずか10分。距離にして3キロ位。これを山の中を通って徒歩で行って見ます。 Yahoo地図参考 |
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止々呂美西の村外れにある下止々呂美バス停から五月山に抜ける道に入り、左手に箕面トンネルの工事現場を見て少し行ったところが上の写真です。真直ぐ行くと五月山ですが右に入る小道があります、中政園という栗拾いをやっているところと同じ入り口。 | |
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いきなりこういうところです。なんでしょう。 「一般廃棄物の最終処分場」うーん。 「燃えがら」えーーーっと。 「昭和56年4月ー平成23年6月」ですか。 「箕面市長、梶田功」と。 「箕面市環境クリーンセンター」うーん。 これってクリーンセンターの燃えがらをここに捨ててるんですか? なんかヤバくない?ダイオキシンは大丈夫なんかな、箕面市は高温炉だっけ? 後々調べてみます。 |
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これはなんでしょう。不明です。 おそらく、炭焼きに使った窯だと思います。 |
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街道に入って約十分、北の山々を一望しています。西の方には伏尾台か伏尾ゴルフクラブの建物がかすかに見えます。真中は止々呂美採石場の無残な露天掘り。東は止々呂美ですがその向こうに「水と緑の健康都市」の開発現場。これも無残な伐採後が、、、、、、、Clickして拡大画像が見れます。 | |
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止々呂美特産品の柚です。もうすぐ柚マーマレードが食べられる。メッチャおいしい。 | |
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しばらく行くと街道の右斜面にゴミの山が。ココは私有地で持ち主がOKだと捨てていいらしいんですが、こんな自然一杯の山の中になにも捨てなくても。以前夏に来たときには凄い悪臭でした。 | |
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ススキが茂って晩秋の雰囲気満点です。で、こんな街道です。まだ、車が通った後があり轍があります。でも、せいぜい通れるのは軽トラ程度、間違っても普通車で入ってきてはいけません。 |
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左手に見えてきたのは有名な翼のあるお不動さん。その名も「日月大高不動尊」 | |
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「日月大高不動尊」と右は「地蔵堂」です。この地は「亦旅」と書いて「またたび」と言う字。止々呂美の観音様が西光寺に3度旅だった事やこの地を離れて旅に出る人々の事を言ったりと。謎の地名が付いています。このことについてもいずれ詳しく書きます。 | |
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さて、赤い前掛けをしてもらったお不動さん。翼は見えるでしょうか。肩に少しはみ出ています。前掛けをのければ良く見えるのですが今は12月お不動さんも寒いでしょう。夏に撮った写真をいずれ載せます。 さてさて、何故このお不動さんには翼があるのでしょうか。いくつか説が有って。一つには、昔このあたりはキリシタンが多かったらしいです。止々呂美の近くの高山と言うところは有名なキリシタン大名「高山右近」の出身地で、「マリアの墓」が有ったりします。で、隠れキリシタンが信心の為に天使をお不動さんに姿を変えて信心した。と、言う説。もう一つは、今は無き止々呂美の豊楽寺には天狗を祭る信仰が有ったらしい。そして不動尊信仰と天狗信仰が融合したもの。と、この2つの説が有りますが真実は時の流れの中です。うーん、これを彫った人に会って見たい。 |
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さて、お不動さんと別れて、すっかり山中に成ってきました。しばらく行くと車が山の中にウチ捨てられていました。捨て場所に困ってココに捨てたのか、それともオフロードで来た大ばか者がココに落ちてウチ捨てていったものか、、、、、、 | |
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あれれ、こんな山中になにやら怪しい施設が。なんなんでしょう。野外バーベキュウ場といた面持ちです。しかし、こんな山中に、、、、、、。とにかくこの辺はミステリーワールドです。 これもいずれ調べます。 |
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小さな沢がありました。夏に来たら気持ちイイかも。カニ取れるかもしれません。 | |
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向いに見えるのが今来た道です。下がバーベキュウ場。ここまではかろうじて軽トラなら来れます。実際轍がありました。 | |
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振りかえって前方はすっかり山道。獣道といった具合です。少し不安に成ってきます。幼稚園児の娘は着いて来れるだろうか。もしかしたら諦めなければならないかも、、、、、 | |
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木々が覆い被さって大変です。 | |
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少し開けました。と、思ったら前方に何やら石碑が、、、、、 | |
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「道供養」と、書いています。道供養之塔とは人を目的地まで導いてくれる道、毎日のように人に踏みつけられている道を供養しようと建てられたものらしいですが、毎日も踏みつけられていません、ここは。ここの場合は道が無くなりつつあるからなんとか道を保つため供養しているととれます。たしかに、なんとかこの道は残って欲しいものです。 そしてその手前に小さい石碑が、、、、寄ってみます。 |
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あったあった。「右久安寺」の表示。これは、道標だったんです。しかも僕達の為に立っているようなもの。やったー。少し上の写真を見てもらえれば分かりますが、この碑が立っていなければ右に道が有るとはとても思えません。間違って真直ぐ行って池田まで抜けてしまうところでした。ありがたや、ありがたや。以前、このあたりの事に詳しい方に聞いた話では久安寺への道は今ではもう無いとの事でしたか確かにあったんです、久安寺への道が。よかったー。さー、いくぞー。 | |
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あります、確かに道です。これは、人が通るから道が保っているんでしょうか。それとも、獣? | |
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伏尾台が間近に見えてきました。よしよし。 | |
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しかし、迷いました。トホホ。途中、確かに「こっちか」と思わせる谷側に降りる道が有ったのですが、方角が違うと思い真直ぐ来たため道を見失ってしまいました。上の写真は今、降りてきた斜面。大変でした、6歳の娘の手を取りながら1歩1歩降りてきたのでした。途中、横の藪で「ガサガサ」と音がしました。恐らく、猪、鹿、猿、狐、狸、の何れかでしょう。もし、猪ならと思い。娘と二人でしばらく身を潜めていました。それから、大声を出しながらソロソロと降りてきたのでした。 多分、山で遭難する人はこんな感じなんでしょう。危なかった、、、、、、 |
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フゥ、助かりました。右斜面が今降りてきたところ。左から来る道が正しい道です。あそこで間違っていなけりゃこの道を楽々と降りてきたはずです。いやいや、娘が無事で良かった、、、、、 | |
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いきなり開けました。なんと、コンクリートです。いやー、ホっとしました。 しかし、このコンクリートの道は危ない。急なうえに落ち葉が一杯で転びそうです。気をつけてソロソロと降りていきます。 |
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やあやあ、出ました。人間の営み。しかし、なんだこれはいきなり人間すぎるじゃないですか。さっきまで山奥にいると思ってたのにマンションですかこれは。 でも、ホッとします。 |
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これは大阪平野の果てるところ。久安寺の「バードヒルズ」マンションです。以前ここに住んでいた創くんと言う子供と知り合いでよく迎えに来たので勝手知ったル所。 | |
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出ました、これで今回の冒険も終わりです。なんだか寂しいような嬉しいような。 「バードヒルズ」マンション内のアスファルト道路です。このバードヒルズマンションは3棟くらい有る巨大マンションですが、大阪平野の果てるところだけあって、住民の皆さんはナチュラリストが多い様です。正式名称は「サンロイヤル池田バードヒルズ」。自治会のホームページも有ります。コチラ |
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マンション内から降りてきた道を見ています。写真中央の小道です。しかし、ここの人達はこの道に入っていったりしないのでしょうか。ひょっとして、かろうじて道が残っているのはここのマンションの人が時々通っているのかな?しかし、子供があの道を入っていくのは少し危ない気がします。でも、もし僕がココで育ったんならあの道はいい遊び場になって、一度や二度は行方不明になって山捜索事件くらい起こしたかもしれません。それとも、ここにもそんな子供が一人や二人、、、、、(笑)。 気をつけてね。猪は怖いよ。 |
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マンション内から国道423号線へ出る橋です。 | |
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その下を流れる余野川。さすがにここまで来ると川は汚れています。これは止々呂美とここの途中に有る止々呂美採石場の露天掘りのせいです。剥き出しになった山肌に降った雨が色々な鉱物を溶かしながら余野川に注いでいるためなのです。あの、採石場さえなければここも止々呂美と同じ清水が流れて、夏は子供のいい遊び場だったのに。いやいや、子供はそんなことに負けていませんか?おもいっきり飛びこんでいますか?バードヒルズの皆さん? | |
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橋の袂に有る立て看板。なんと、ここは、猪名川漁業協同組合の縄張りなんだ。ふーん。止々呂美あたりの余野川は止々呂美漁業協同組合なんですけどね。しかし、それにしても猪名川っちゃー遠いよ。やっぱり行政区が箕面市から池田市にかわるからなんですかね。 | |
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国道423号線に出て振りかえっています。マンションの向こうの山が今、降りてきた山。いやー。感慨無量です。しかし、ちょっと危ない旅だったかな。一人ならなんでもないんだけど6歳の娘を連れてきたのは少し無謀だったかも、、、、、、 | |
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おお、止々呂美方面から下ってきた阪急バスです。 | |
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バードヒルズから久安寺バス停までの途中で振り返っています。あの旗は古道具やさんの旗。店の中を少し覗きましたが不思議な店でした。面白いから久安寺へおこしの節には是非どうぞ。 | |
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今日は不思議な天気でなんだかお正月の空みたいでした。 綺麗な雲に思わずパチリ。あんちょこに撮ったので少し露出アンダーでした、まだ3時前です。 |
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到着ーー。やったー。 2時40分くらいです。止々呂美から6歳児の足で1時間強。あっという間の冒険でした。でも、娘は一生忘れないでしょう。今日は本当に楽しかった。 さて、阪急バス久安寺バス停です。これは、伏尾台方面行きのバスです。止々呂美行きはフェンスの手前に止まるやつ。そして、右はこのあたりでは有名なそばやさん「かやの木」です。なかなか、おいしい蕎麦屋です、なんでもご主人が奈良の五條市の方らしく、五條と、言えば「柿の葉ずし」。知ってますか?基本的には鯖寿しなんですが、鯖が極度に薄くスライスしてあって。シャリも小ぶり。で、柿の葉でくるんであるんです。これが超美味。僕の10本の指に入る大好物です。これをホンのチョットお醤油をつけてあつーーい緑茶と一緒に食べればもう極楽。本当に旨いのだ。しかし、「かやの木」のご主人。ちょい高いですよ。もうちょっとなんとかなりませんかネー。お願い、頼みます。僕大好きなんです。1週間に一度は食べたいんです。安くしてーーーーーー(笑)。 失礼。で、その向こうが久安寺。 |
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バスの時刻まで少しありますから、久安寺に行って見ましょう。 | |
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「かやの木」でアイスクリームを買って娘とわけわけしながら久安寺です(笑)。寒いのにアイス欲しがるなよー。 さて、これは、山水なんでしょうか??不思議なモニュメントです。夏は噴水のようになっていますが今は水はでていません。岩の上に立っているのはお坊さん。これは、ここを建立したと言われる「行基」和尚でしょうか。中国の山水画によく書かれている深山にすむ仙人のようです。で、また、この岩が岩山に見えるという。一瞬トリップしてしまいそうです。夏の水はこの岩の途中からまるで深山の渓流のように染み出します。 |
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境内です。ここから、\300也。今日は遠慮させてもらいました。バスの時刻も迫っています。すいません行基和尚。こんどゆっくり来ます。で、右手に見える大きな木が、、、、、、 | |
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これが、有名な榧の老木。なんでも、秀吉が植えたらしいと、、、、 | |
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読んでみます。
てな、ことですか。おっと失礼。 しかし、ちょっと穿った見方をすれば、この地は大阪平野の果てるところ、摂丹街道の入り口。恐らく戦略上かなり重要な拠点だったんでしょう。もしかしたら、なにか軍事施設でもあったかな?行基和尚にしてもここはなにか重要な意味の有る土地だったんでしょう。 まぁ、とにかく有名人がここを訪れること多し。って事ですか。このこともいずれ調べて書いてみます。止々呂美のお城とか聖武天皇の后、光明皇后の事、高山右近の事、面白い事に事欠きません。いずれですね。うん。いずれね。 まぁ、てなわけで僕と娘の摂丹街道踏破成功って事で、今日はこのへんで我が家に帰ります。 あ、そろそろ、バスが来る。「さあ、行くぞ娘よ、いざ帰らん我が家の待つ止々呂美へ、、、、」 |
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